あなたは「断る」ということが苦手ではありませんか?
なんとなく気が引けて断りにくい……という人、結構多いんですよ。実はぼくもずっとそうでした。
でも、変ですよね。提案された内容が自分にフィットしないのだから、選ばないのは当然じゃないですか。そこに引け目や罪悪感を感じる必要なんて1ミリもないはずです。
つまり、断れないというのは、その提案内容そのものとはまるで違う次元の何かが作用しているみたいです。
それは「怖れ」かもしれません。つまり、断ることで相手を傷つけてしまうのではないかという怖れです。その根底には、自分は罪深く毒のような存在だというイメージがあります。
でもね、ハッキリ言いますが、「断ることそれ自体」で、相手が傷つくことはありません。相手が傷つくとすれば、それは「No」の解釈の問題です。それがあなたの伝える技術の問題なら、今回の恋愛Jpの提案を使えばびっくりするくらいスキルアップしますよ。
どうぞ存分にご自分のものにしちゃってくださいね。
【相談者:20代女性】
付き合って2か月目の彼がいます。彼は積極的にデートに誘ってくれるのですが、微妙に趣味が合いません。どちらかというと私はインドア派なのですが、彼はアウトドア派なんです。
アウトドアが無理というわけではないし、 誘ってくれるのはすごく嬉しいのですが、毎回毎回だとちょっと……という感じです。でも、いろいろ考えてくれたんだろうなぁと想像すると申し訳なくて、とてもじゃないけどNOとは言えません。
彼を傷つけずに上手に断ったり別の提案をしたりするコツはないでしょうか。アドバイスよろしくお願いします。
A.罪悪感からくる思い込みを書き換え、伝え方を工夫しましょう
日常の迷宮脱出ガイド、心理分析士の咲坂好宥です。
デートの趣味が合わないのにいつも我慢するのはちょっとモヤモヤしますよね。あなたのお悩みポイントは“断れない”ということですが、ご相談内容の中にキーワードを見つけました。
それは、“申し訳なくて”と“彼を傷つけずに”です。このキーワードを中心に、断れない心理と上手に断るコツについてお話していきますね。
断れない人の特徴
あなたのように断れないという人は意外と多くいらっしゃいます。そして、そこには共通の特徴があるみたいです。
この特徴について、精神科医で作家でもある斎藤茂太さんは著書『「断わる力」を身につける!』の中で次のようにまとめられています。
- まじめ、責任感が強い。
- 自己犠牲的な精神に富んでいる。
- 人にやさしい優等生。
- 八方美人で、どちらかというと内気。
- 人の目を気にする、人からはよく思われたい、嫌われたくない。
斎藤さんによると、断れない人の心の中には、「こんなに気が進まないのだから、それは人に言ってはいけないことのはず」という思いがあるそうです。
つまり、正確には“断れない”のではなく“断らない”のだと。なかなか厳しい指摘ですね。
“断る”と“傷つける”がセットになっていませんか
自分から断らないことを選んでいるとすると、そこにはどんな心理が働いているのでしょうか。それをひも解くのに、先ほどのキーワードが関係してきます。
“彼を傷つけずに”というご相談内容からわかるのは、あなたのイメージでは“断る”と“傷つける”がくっついている、ということ。もちろん、断り方によっては傷つく相手もいるでしょう。
でも、それはキツイ伝え方などに対して傷つくのであって、“断る”という選択そのものに傷つくわけではありませんよね。しかし、これが無条件にくっついているので反射的に怖れてしまうのです。
そして、“申し訳なくて”というもう1つのキーワードからわかるように、そこにあるのは罪悪感のようです。“断る”という選択そのものは人を傷つけるものでもなければ、迷惑をかけるものでもありません。
それなのに申し訳なさを感じるということは、あなたはご自分の存在自体に“迷惑なやつ”“毒”“害虫”というようなイメージをお持ちなのかもしれません。
でも、デートに誘ってきた彼のことに目を向けてみてください。彼は決して迷惑で毒のような害虫に哀れみを施したわけではありませんよね。あるいはあなたと青天の日差しの下でBBQをすること自体が目的でもないはずです。
彼があなたをデートに誘うという行動の下にある気持ちは、「一緒にいたい」とか「笑顔が見たい」とか「もっと親密になりたい」とか……そういうことではないでしょうか。
そういう気持ちを全部ひっくるめて一言で表現するなら、「あなたが好き」ってことですよ。そして、それは別に青天の下でなくても味わえます(笑)
つまり、彼の“好き”という気持ちを残酷に踏みにじったりしない限り、あなたが罪悪感を覚える理由はどこにもないのです。
断られること自体では人は傷つかない。彼はあなたと一緒にいたいのであって、単にアウトドアをしたいわけではない……。これらのことが腑に落ちていれば、堂々とNOと言ってもいいのだと思えてきたのではないでしょうか。
相手が傷つくことのない、上手なNOの伝え方
では、ここで上手に断ったり別の提案をしたりするためのコツを3つご紹介します。どれもシンプルなことですので、意識しさえすればむずかしいことではありません。よろしいですか?
(1)ハッキリ言うこと
曖昧でどっちにも解釈できるような断り文句は誤解の元。明確にNOと意思表示しつつ、なぜなのかその理由も伝えることができれば、彼も混乱せずにどうしたらいいか考えることができます。
(2)彼自身の否定と受け止められないように気を配ること
「あなたはいつもアウトドアしか思いつかないから……」なんて言ったら、彼は自分自身の無能ぶりを批判されたように受け止めてしまうかもしれません。
「あなたは……」より「私は……」を主語にしたほうが誤解が少ないと言われています。伝えるとき、ちょっと意識することをオススメします。
(3)感謝の気持ちを必ず添える
どこに行くかはさておき、デートに誘ってくれたこと自体はうれしいですよね。それなら、「誘ってくれてうれしい! ありがとう。でも、実は私……」というようにまず感謝を伝えることからはじめましょう。
断るときって、「ごめんなさい」のほうがしっくりくる場合もありますよね。でも、本当に悪いことをしたのでない限り、謝罪ではなくあえて感謝することを意識してみましょう。
断るときの3つのコツをご紹介しました。慣れないはじめのうちはすごく抵抗を感じるかもしれませんが、レッスンあるのみです。彼にだけでなく、いろんなところでスキルを積み上げてくださいね。お二人が心から笑顔になれるデートができますように!
※超人気関連記事↓
【参考文献】
・『「断わる力」を身につける!』(斎藤茂太・著、集英社)
さて、あなたはこんなコトを知りたいと思いませんか?
- ケンカになりにくいコミュニケーション術
- 悪い予感がよく当たるヒミツ
- やたら攻撃的な人への上手な接し方
- 人間って死んだらどうなっちゃう?
そんな疑問にお答えした音声ファイルを4本作りました! メルマガを購読していただくだけで全部あなたに差し上げちゃいます。
『イカナルメルマガ』は、どうやって行動したらあなたの現実を変えてココロを軽やかにできるか、わかりやすくお伝えします。
もちろん、いつでも購読解除もできますので、こちらからご購読を!
※ケータイやスマホの方、受信許可設定をお忘れずに!
今日も最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。
咲坂好宥
コメント