あなたは仕事をする時間を自由にコントロールできますか?
働き方改革なんて言葉はよく耳にしますが、今の日本ではまだまだ理想的なワーク・ライフ・バランスの人なんて、そんなにたくさんはいませんよね。
仕事とプライベートの両立というのは、多くの日本人に共通の課題といっても言い過ぎではありません。
実際のところ、仕事がどんどん降りてくるのでコントロールできないとか、仕事を切り上げたくても職場の雰囲気的に帰りづらいとか、悩みも多いのではないでしょうか。
たしかに、残念ながら「これをやりさえすれば問題解決!」みたいな裏ワザはありません。
でも、残業に対する考え方や効率的な仕事の管理方法、職場の人とのコミュニケーションなどを変えていくことで、良い方向に大きく変化させることができます。
今回はそのためのヒントをお話ししていますので、ぜひ、今日からご自分に取り入れてみてくださいね。
【相談者:20代男性】
仕事でいつも残業してしまうので、平日彼女との時間を作れません。
休日はなるべく時間を作って彼女と会っていますが、やっぱり平日にも会いたいとお互い感じています。
残業しても別に会社の役に立っている感じはしないけど、実際仕事は終わらないし、なんとなく立場的にも早く帰りにくいし、会社にも彼女にも申し訳ない気持ちになります。
仕事が忙しいのは当たり前という気もするし、なんとなく周りに聞きにくいのですが、普通はどうしているのでしょうか。
A.平日に会いたい理由を再確認して、仕事の効率化と根回しを
日常の迷宮脱出ガイド、心理分析士の咲坂好宥です。
残業で早く帰れないというパターンは日本では非常に多くて、社会問題化していますよね。
一口に残業といっても、サービス残業から生活残業まで、その性格はさまざまです。
そこで、残業が日常化しているサラリーマンの男性数名に、残業についてヒアリングをしてみました。
- 『上司が残っていれば帰りづらい』(事務系)
- 『やるべきことができていれば何時に帰ってもいい』(企画系)
- 『そもそも仕事が多いんだからしょうがない』(営業系)
- 『残業していると少しはがんばっていると思われる』(営業系)
- 『すっかり習慣化しているので特に何も感じない』(事務系)
やはり、仕事の内容によっても、また職場の雰囲気によっても千差万別のようですね。
そこで、まずはあなたの残業に対する意識にフォーカスして考えてみましょう。
申し訳ないという気持ちの下にあるもの
ご相談内容を読ませていただいて感じたことがあります。それは、「申し訳ない」という気持ちの強さです。
ご自分が役立たずだから悪いんだ、だから会社にも彼女にも迷惑をかけているんだ……。
そのような空気が読み取れたのですが、いかがでしょうか。
このような気持ちが強いとき、人間は“罪の償い”として犠牲的なことをする傾向にあります。
心理学ではこれを『補償行為』と呼びます。
栗原英彰さんの著書『成功する心理モデル』の中で、この補償行為について次のように解説されています。
罪悪感を持っていると、「自分には価値がない」「自分が悪いんだ」「自分が失敗しているんだ」と思っているので、埋め合わせをしようと自分を犠牲にして人に尽くそうという補償行為をするようになります。
自分が悪いと思っていますから、自分をいい人に見せようとするわけです。
簡単に言っちゃえば、「これをするから認めて!」「これをするから許して!」ということですね。
ひょっとして、あなたはご自分に価値がないとか、ご自分が悪いとかお感じではありませんか?
もしそうだとすると、どれだけ素晴らしいことをしても、隠された目的がその気持ちの埋め合わせなので、ご本人は満足できないわけです。
このままでは彼女との時間は作れませんし、いくら残業してもあなた自身は満足できないという悪循環が続いてしまいますね。
あなたが彼女に会う理由をもう一度確認してみましょう
ではどうしたらいいかと言えば、残業しなければいいわけなんですが(苦笑)、それが簡単にできれば苦労しないですよね。
そこで何とか早く帰るための工夫をご紹介しようと思いますが、その前に確認しておきたいことがあります。
あなたが平日に時間を作って彼女と会おうとしているのは、「彼女に申し訳ない」からですか? それとも、「彼女に会いたい」からですか?
もしも前者だとすると、それもまた補償行為だということになります。
そうなると、どれだけ苦労して時間を作って彼女に会っても、あなた自身はまるで満足できません。
なぜならそれは、申し訳なさを償って埋め合わせしているに過ぎないからです。
どうしたら早く帰れるか考える前に、「あなた自身が彼女に会いたい」という気持ちがあるのか、確認してください。
彼女なんですから、会いたいですよね?
会いたいなら、「俺は平日も彼女に会いたいんだ!」って叫んでください。
……あ、心の中だけで結構ですから(笑)
上司から嫌われずに早く帰るには
それではどうやって早く帰るかですが、やはり仕事の内容や職場の雰囲気によっても千差万別だと思います。
そこで、マインド、業務、コミュニケーションの3つの角度からポイントをご説明しますので、状況に合わせてアレンジしてみてくださいね。
(1)申し訳なくない!
帰る際に言い訳や早く帰る理由を説明する必要はありません。ましてや、「すいません」なんて絶対に言わないこと。
これは、「残業はがんばり、努力」とか「上司や同僚より早く帰ることは悪いこと」というような思い込みがあればこその発想です。
まずこの思い込みを書き換えましょう。
最初のころはすごく抵抗感があるかもしれませんが、ご自分の行動パターンを変えるために、あえて“堂々と”帰りましょう。
(2)仕事の効率化を図る
とはいえ、仕事の改善努力を何もしないで堂々と帰るのはアレですよね(笑)
そこで、まず仕事の優先順位を明確にしましょう。あなたは“To Doリスト”を書き出していますか?
やるべきことは必ず書き出して管理してください。「頭の中に入っている」なんていうのは最悪ですよ。
書き出す際には、思いつくままリストにしないようにしましょう。ノートでも紙でもいいのですが、4つのグループに分けて整理しましょう。
- 重要で緊急な仕事
- 重要ではないけれど緊急な仕事
- 緊急ではないけれど重要な仕事
- 緊急でも重要でもない仕事
タスク管理としては1つめや2つめを効率的に片付けて、なるべく3つめの時間を取ることが大切です。
しかし、今回は残業を減らすという目的に特化しますから、差し当たって緊急な仕事に優先順位をつけて片付けていきましょう。
仕事をしていれば当然のことながら、思いがけない仕事、急ぎの仕事が突然入ってきますよね。
そんなときもこのグループのどこに入れて優先順位はどの程度なのか確認しながら、頭の中を整理して取り組みましょう。
(3)職場のコミュニケーションを密に!
実はこの3つ目のポイントが一番重要なのではないかと個人的には思っています。
それは、上司や先輩、同僚とこれまで以上にコミュニケーションをとるということです。
仕事のあるべき姿のような本質的なことを話し合えればステキですが、「……一体どうしたんだ?」と心配されてもいけません(笑)
たとえば、夕方になって急に仕事が降ってくることを避けるために、早い時間からやるべきことがないか確認しておくとか、そんなことの積み重ねをするだけでも状況は変わってくるのではないでしょうか。
そんなやりとりの中で、定時の中でできることを最大限努力している奴だ、と思われれば見直されるかもしれません。
以上、3つの視点からご紹介しましたが、彼女とのことにしても、仕事にしても、あなたがどうしたいのか、まずはその部分をご自分で確認してみてくださいね。
少なくとも、「申し訳ない」ことなんてどこにもありませんから!
あなたと彼女の楽しい時間が増えますように!
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今日も最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。
咲坂好宥
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