誰にでも物や人に対して「こうなってほしい」という願望はありますよね。
でもそれが「こうあるべきだ」というレベルまで、あまりにも強くなってしまうと厄介です。この場合、いくらほしい結果が得られても「もっと、もっと」と際限なくなりがちなんですよね。
なぜそんな風に際限なくなるかというと、過去の欲求が満たされていないままで「ココロが乾いている」からだったりします。
つまり、今感じている「もっともっと」という『期待』って、実はもっと昔に味わった不足感の埋め合わせなのかもしれません。
たとえば、子どもの頃に親に感じた、満たされない思いとか。
では、なぜ満たされなかったのでしょう? まあ今となっては親も完璧じゃないことくらい、ぼくらにはわかりますよね。でも、なぜか子どもは親に完璧性を求めてしまう。
その結果行き着く短絡的だけれど子どもらしい結論は、「自分には愛される価値がない」という「誤解」です。
「もともっと」という満たされない思い。その下にあるのは、切ない勘違いなのかもしれません。
【相談者:20代女性】
私の彼はとても優しくて、いつも私のためにプレゼントしてくれたりデートに連れて行ってくれたり、色々してくれます。
それなのに、どんなに尽くしてもらっても満たされません。いつも、「もっともっと」と期待してしまうんです。
感謝すべきだと頭ではわかっているのに、気持ちがおさまらなくて、本当に最低だなって自己嫌悪してしまいます。
こういう気持ちを抑えることはできないでしょうか。
A.彼とご自分を、大切に扱ってみましょう
心理分析士の咲坂好宥です。
アタマではダメだとわかっているのに、気持ちが「もっともっと」と期待してしまう……。これはおつらいですね。自己嫌悪に陥るお気持ち、わかるような気がします。
では、ぼくらはなぜ、「もっともっと」と期待してしまうのでしょうか。
まずはここを理解してから、どう行動したらいいかについて考えてみましょう。
「もっともっと」と期待してしまうメカニズム
アメリカの心理学者でセラピストでもあるチャック・スペザーノ博士によると、あらゆる“期待”の影には、過去の満たされなかった欲求が潜んでいるとのことです。
つまり、過去に満たされなかった欲求の“埋め合わせ”として、さらなる期待を持ってしまうというわけです。
そうだとすると、彼がしてくれることがどんなにステキでも、それは過去の欲求ではないわけですから、満たされなくても当然ですよね。
さて、ここで質問があります。
彼に「もっともっと」と期待してしまうとき、あなたのココロの片隅に、こんなモヤモヤした気持ちはありませんか?
- もっと私を大切にするべき
- もっと私を大切にしなければダメ
- もっと私を大切にできるはず
- もっと私を大切にする必要がある
ハタから見れば十分幸せなはずなのに満たされないのは、「自分は満たされていない」「自分は大切にされていない」と感じていた方が、無自覚なあなたの深層心理にとって都合がいいからなのかもしれません。
あなたのココロの奥底深くにあるもの
では、なぜあなたの深層心理は、「自分は満たされていない」「自分は大切にされていない」と感じていた方が都合がいいかというと、あるコトを証明するためです。
それは、「私は大切にされる価値がない」「私は愛される価値がない」というあなたのココロの奥底にある“思い込み”です。
この思い込みがあるから、あなたのココロは穴の開いたコップみたいなもの。そこに彼がいくら愛を注いでくれても、みんなダダ漏れになってしまい、満たされないのです。
あなたの「もっともっと」の下には、こんなココロの動きがあったみたいです。
「もっともっと」から抜け出すための3アクション
では、ここから抜け出すにはどうしたらいいのでしょうか。今回、「もっともっと」から抜け出すために3つの行動をご提案します。
(1)彼のことも同じだけ大切に扱うこと
彼に何かを期待しているとき、あなたの方から彼に同じだけの愛情を与えていますか?
人は相手に要求をしているとき、相手をあまり愛していないものです。
「もっともっと」と感じたときは、まず彼を大切に扱いましょう。
(2)足りないものではなく、与えられたものに目を向けてみる
深呼吸して、彼が与えてくれた愛情に目を向けてみましょう。
彼は時間やお金や、色んなことをなんとかやりくりして、精一杯あなたのために何かをしてくれたのでしょう。
彼がどんな思いでそうしたのか、ちょっと想像してみてください。
認めたくなくても(笑)、あなたには“大切にされる価値”“愛される価値”がありそうですよ。
(3)彼が与えきれない分は、あなたが自分自身に与えてみる
もしかしてあなたは、ココロから満足するようなご褒美をご自分に与えていないのではありませんか?
彼の手が回らない分、あなた自身がご自分をたっぷり大切に扱ってあげてください。
たとえば、普段使いの小物入れでも化粧品でも、使い古しなんか使っていませんか?
ジャンキーなランチで済ませていませんか?
あなたの価値を、あなた自身がもっと認めてあげましょう。
「もっともっと」という期待の下には、「自分には愛される価値がない」という思い込みがあったみたいです。
セルフイメージを高めながら、“与えて受け取る”という愛情の原則をしっかり実践することで、あなたのココロの渇きを潤してあげてくださいね。
彼との時間が満ち足りますように!
love makes the world go round / Carmela Nava
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今日も最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。
咲坂好宥
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