仕事、恋愛、家庭、お金、人間関係……。ぼくらの人生は無数の選択を迫られますよね。
そんなとき、理解できているのとできていないのとでは天と地ほどの差が出てしまう概念があります。
これが理解できていないと「あのときあっちの道を選んでいれば……」と蜃気楼に執着するように後悔し続けることになります。
逆にこれが理解できていれば、途方に暮れそうなシーンでも軽やかに選び続けることができます。
それほどの違いが出てしまう概念ですから、よーく腑に落としてくださいね。
その概念とは、『選択肢そのものに良い悪いはない』です。
もちろん、法を犯すような選択肢は除きますが(笑)
「その状況に応じてはより適切」という“位置関係”の違いがあるだけで、ほとんどの場合、正解が1つしかないなんてことはありません。
たとえば、何かを行動するかしないかという判断を迫られるような状況があるとしましょう。
今回の「恋愛Jp」Q&Aでの話題は結婚という選択肢ですが、いろんなケースでこのように判断を迫られますよね。
そんなときぼくらは「行動するほうが正しい」という先入観を抱きがちですが、実際は行動しないという選択肢が正解って場合もあるじゃないですか。
一番問題なのは、「やる・やらない」が結果論、つまり結果の良し悪しだけを重視した話になってしまうこと。
それでは、結果オーライなのは今回だけで次回は大ヤケドするかもしれない、ただの丁半バクチです(苦笑)
状況としっかり向き合った上で、やるかやらないかを自分で『選び、決める』というプロセスが大切なのです。
そして、決めた以上はその選択肢がうまく行くように努力するという“義務”が生まれる気がします。
その努力って「自分との約束」ってことですよね。この自分との約束を愚直なまでに守っていくことで、だんだん自分を信頼できるようになるんです。
あ、「自分を信頼できる」って、要するに「自信」のことですよ。
自分で選び決めたことについて、うまく行くにはどうしたらいいか、うんうんとうなりながら考えて行きましょうね。
とはいえ、もしも状況が変化したのなら選んだものにしがみつかない、というのも大切なことじゃないかな。
しっかりその変化に向き合って、新たに選び直せばいいじゃないですか。人生に軌道修正はつきもの。軽やかに柔軟に行きたいですよね。
【相談者:20代女性】
私には結婚を意識して付き合っている人がいますが、結婚生活を考えるととても不安になります。
彼に具体的な問題があるわけではないのですが、5年後、10年後、老後のことを考えるとよくないことを想像してしまい、漠然とした不安に襲われて足がすくんでしまいます。
こんな気持ちをなくすにはどうしたらいいのでしょうか。
A.不安を具体的に棚卸しすれば、やるべきことが見えてきます
日常の迷宮脱出ガイド、心理分析士の咲坂好宥です。
結婚を意識するようになれば、いろんなことを想像してしまい不安が出てくるのは自然なことだと思います。
問題は、その不安が漠然としていてよくわからないから対処のしようがないことなの ではないでしょうか。
そこで、あなたが想像する未来を具体的に棚卸しして向き合って、それに対してどういう行動をとったらいいのか考えることで、この不安を乗り越えていきましょう。
人はなぜ未来の恐ろしいイメージを想像するのか
まず、ぼくらはなぜ未来の恐ろしいイメージを想像してしまうのでしょうか。
心理学者のダニエル・ギルバートさんは著書『明日の幸せを科学する』の中で、2つの理由を説明しています。
一つには、好ましくない出来事を想定しておけば、受ける衝撃を最小限に抑えられるからだ。ある研究で、志願者に警告してから三秒後に右足首に電気ショックを与え、これを二十回繰り返す実験をした。高ショック群の志願者は高電圧のショックを二十回受け、低ショック群の志願者は高電圧のショックを三回と低電圧のショックを十七回受けた。
低ショック群のほうが高ショック群より電圧が低かったにもかかわらず、心拍は速く、発汗量は多く、自己評価による恐ろしさの度合いも高いという結果がでた。なぜか? 低ショック群の志願者は、そのときによって強さの異なるショックを受けたせいで、未来を予測できなかったからだ。(中略)
わざわざ好ましくない出来事を想定する二つ目の理由は、恐れ、心配、不安がわれわれの生活に役立つからだ。 (中略) 先読みは「恐れ読み」になる場合があり、その目的は未来を予想するというより、特定の未来を防ぐことだ。研究によれば、恐れ読みは、慎重で予防的な行動をとらせるのに効果的な場合がある。
あらかじめ予防線を張って覚悟しておくことで精神的な衝撃を抑えられることと、それに対して先回りして行動できる、ということのようです。
その恐れや不安、どの程度リアリティがありますか
このように、未来のネガティブな姿を想像することにはちゃんとした意味があるのですが、その内容はしっかりチェックしておく必要がありそう。
つまり、その想像した未来はリアリティがあるのか、ということです。
たとえば、「新婚旅行で乗った飛行機が墜落したらどうしよう……」という不安は、本当にリアリティがあるのでしょうか。
『英航空安全財団』によると、飛行機事故による“全世界の”死者の数はこの10年の平均値で年間700人にも満たないそうです。
もちろん、世界の人口70億人の地球上でこの選ばれし700人にならないとは言い切れません。
でも、それよりは空港へ行く途中での交通事故を心配したほうが現実的ですよね(笑)
そこで、ここで一度あなたの頭の中にある不安を棚卸ししてみましょう。方法は簡単、書き出してみるのです。
頭の中という暗い闇の中で漠然としていたものが、書き出すことで白日の下に晒されることになるわけですね。
とても簡単ですので、今すぐ取り組んでみてください。
STEP1
まず彼と結婚することで起こりうる最悪の事態を箇条書きで書き出します。
些細なことでもOKAYなので、思いつく限りたくさん書いてみてくださいね。
STEP2
次に、彼と結婚することで起こりうる最良の事態を、同じように箇条書きで書き出します。
STEP3
書き終わったら、出てきたものをじっくり眺めながら、どのくらいリアリティがあるのか考えてみてください。
必要に応じてスマホで情報を検索してみるのもオススメです。「飛行機事故に遭う確率」(笑)なんてすぐに見つかると思いますよ。
On your skin / Vincent Luigi Molino
自分の人生を選ぶ、ということ
このようにあなたの想像する未来を棚卸しして、リアリティという観点で見つめ直すことができたら、最後にやってみてほしいことがあります。
それは「選ぶ」ということです。
あなたは最悪の事態も想定しながら最良の事態に向かって行動しますか?
それとも最悪の事態を徹底的に避けるために行動することをやめますか?
どちらを選んでもあなたの自由ですし、正解なんてないのかもしれません。
重要なのは、あなたが人生を自分の意志で選ぶ、ということ。これは自分に対する宣言であり約束です。
ではもし行動することを選んだのなら、あなたがあなた自身に対する約束を守るために、つまり最良の事態を手に入れるためにはどうしたらいいでしょうか。
そのために何ができるか、どうすべきか考えてみてください。
やることはたくさんありますよね。それをひとつひとつ行動していけば、あなたがほしい未来がどんどん近づいて来ることになりますよ。
いかがでしょうか。ここまで考えれば、だんだんワクワクしてきて最初の不安なんて小さくしぼんでいませんか?
不安や怖れは人間が生き物であるからこそ備わっている防衛反応です。それを闇雲に否定したり目を背けたりするのでなく、しっかり向き合うことで乗り越えていってくださいね。
どうぞお幸せに!
Some days just dont end… / Sunny M5
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今日も最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。
咲坂好宥
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