「ボロは着てても心は錦」
「男は中身」
「質素は美徳」
日本人にはそんなメンタリティが結構根強いように感じますが、外国ではどうなんでしょうね?
でもちょっと考えてみると、「内面を磨く」ことと「外見を気にする」ことって、決して矛盾することじゃないんですよね。どっちも磨けばいいじゃん、って話で。
外見と内面を二者択一みたいに捉えてしまうとき、そこには思い込みや信念があります。
たとえばこのことで昔痛い思いをした経験があるとか、小さい頃の親のすり込みとか、いろんなきっかけで思い込みや信念はできあがります。
内面か外見か、ということに限らず、あらゆる局面でぼくらはこのような思い込みや信念を自動的に使って生きています。それによって、外からの刺激に対して反射的に反応していたりするワケです。
まあそれでうまくいっていることはそのままでいいんですが、中にはその思い込みがあるために物事が進まなくなることも多いのがぼくらの人生で。
そんなときは、このことを思い出してください。何かの出来事に対する結果は、ぼくらの思い込みや信念によってぼくらが反応を選んでいるんです。
たとえば、今回の「恋愛Jp」Q&Aにあるように、「もう少しオシャレに気を使わないと彼女できないよ」って周りから言われたときに、どう反応するか。
内面も外見もピカピカに磨くのがオトコってもんだよ、って思い込みや信念がある人は、「え、オレってイケてない? ヤバい、オシャレ勉強しなおさなきゃ!」ってなるでしょう。
でも、男は中身さーボロは着ててもココロは錦だよ、って思い込みや信念がある人なら、「なにチャラチャラしたこと言ってるんだよお前、本読め!」って説教するかもしれません。
つまり、反応はぼくらが選んでいるんです。反応によって結果が変わってくるわけですから、広い意味ではこの現実はぼくらがたくさんの選択をしてきた結果が色濃く反映されていると言えます。
だから、もしあなたがこの現実に不満があるのなら、反応を変えればいいワケです。そしてそれは超シンプルに、思い込みや信念を変えればいいってコトを意味しています。
そのためには、そのことに関して「自分はこうありたい」っていう姿をキチッとイメージすることが大切です。そこから逆算して、どういう反応をしたらいいか「選ぶ」のです。
「咲坂さん、そんなむずかしいことできないよ。」
いいえ、これは決してむずかしいことではありません。そういうクセをつければいいだけなのです。自分の思い込みや信念は、書き換えることができるのですから。
とはいえ、ぼくらはいつも自動的に反応して日常を生きてしまいがちですよね。自覚しなければ、どんな思い込みや信念をどのタイミングで使っているか、フツーは意識していません。
それを探し出すのに超有効なのが、「心理分析」なんです。「おお、それいま必要!」とピンと来たあなた、ぜひカウンセリングをお申込みくださいね↓↓
まーカウンセリングまでは必要ないってあなたも、ぼくは心理分析の視点でブログやメルマガを書いています。長くお付き合いいただければ、心理分析のエッセンスが理解できるかと。
なにとぞ末永ーいお付き合いを……(強引なアピール・笑)
【相談者:20代男性】
ぼくはファッションに無頓着です。周りからは、「もう少しオシャレに気を使わないと彼女できないよ」なんて言われます。でも、ファッションとかヘアスタイルとか言われると、外見より中身が大切だろ、と反発したくなります。
もっと自分の中身を見て欲しいしそういう人に出会えると信じています。ただ、全然彼女もできないし、かと言って急にオシャレに気を使うのもなんだか周りに対して恥ずかしいし、とうじうじしています(笑)
何かアドバイスをいただけますでしょうか。
A.外見と中身は二者択一という思い込みを捨てて両方楽しもう
日常の迷宮脱出ガイド、心理分析士の咲坂好宥です。
あなたが外見より中身が大切だという強い信念をお持ちなら全然問題ありませんよ。それでいいんじゃないでしょうか。
……って言い切っちゃうとこれで終わってしまいますので、もう少し引っ張りたいと思います(笑)
たしかに、「男は中身で勝負」なんて言いますが、心理学的にはそれだけでもなさそうです。まずはそんな事例をご紹介しますね。
数字が語る外見の重み
心理学者エドワード・ソーンダイクが提唱した概念に『ハロー効果』というものがあります。
人を評価するとき、目立った特徴に引きずられて他の特徴についての評価も影響されてしまう現象のことです。
社会心理学者ロバート・B・チャルディーニ博士は著書『影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか』(誠信書房)の中で、さまざまなハロー効果を紹介しています。
たとえば、1974年のカナダ連邦選挙の結果では、外見が魅力的な候補者はそうでない人の2.5倍の票を獲得しました。
あるいはアメリカとカナダで実施した調査では、魅力的な労働者のほうがそうでない人に比べて平均12~14%も多く給料をもらっていたそうです。
ペンシルバニア州での調査では74人の男性被告をあらかじめ分類していたところ、ハンサムな男性のほうがずっと軽い判決を言い渡されていることがわかりました。
さらには、過失の模擬訴訟に関する研究によると、被告のほうが犠牲者より外見がいい場合、平均5,623ドルの損害賠償の支払い判決を受けましたが、逆の場合は平均10,051ドルでした(苦笑)
外見が魅力的な人とそうでない人とをどんな客観的基準で分類したのか突っ込みたいところです(笑)
しかし、ある程度のサンプル数を確保しての調査ですから、やはりそのような傾向があると見てよいでしょう。
損害賠償の支払額を比べるまでもなく、就活中の方はほぼ全員身だしなみに気をつけています。
そのことから見ても、外見をそれなりに魅力的にしておけばその人のイメージは上がる、というハロー効果が浸透しているってことですよね。
イケメンのトイ・プードル (Handsome Toy Poodle) / Dakiny
運命の人に見つけてもらうために
外見というものの意味をもう少し別の角度で見てみましょう。あなたは自作のアクセサリーをご自分のWebサイトで販売しているとしましょうか。
毎日寝る間も惜しんで作ったアクセサリー、他の店のものと比べても超ハイクオリティです。
ただ、残念なことにWebサイトは重くて画像が表示されるまで10秒くらいかかるし、なんだかサイトの構造もごちゃごちゃしていてどこに何があるかもわからないし……おまけに、誰かがググっても検索結果ページに全く登場しなかったとしたら、そのアクセサリーは売れるでしょうか?
本当にそのよさを理解してくれる審美眼の持ち主も、あなたのWebサイトにたどり着かなければ、評価する機会さえないですよね。
本当に素晴らしいアクセサリーなら、あなたはそれを審美眼の持ち主が見つける機会を作らなければならないわけです。
具体的には画像がパッと表示されるように軽くするだけでなく、検索エンジンがちゃんと検索結果にページを出してくれるようにWebサイトの仕様を“お化粧”する必要があるのです。
男女の出会いもこれと似ているのではないでしょうか。
あなたが運命の人に中身を知ってもらうために、女性の“検索結果”に引っかかるような最低限の仕様を整える必要があるかもしれません。そうでないと、あなたの存在そのものが気づかれない可能性があるからです。
外見と中身は対立するものではありません
もちろん、「外見より中身が大切」というあなたの信念をねじ曲げて、外見だけを薄っぺらく磨こうといっているのではありませんよ。もちろん中身は超大切です。
ただ、ぼくがちょっと気になるのは、あなたが外見と中身を、まるで対立する両極のようにとらえている気がしてならないのです。外見と中身は、対立するものでも矛盾したものでもありません。どっちも磨いて、どっちもイイオトコになればいいのです。
あなたの本質を変える必要はありません。あなたはあなたのままでいいのです。
10円玉は汚れていても10円の価値がありますが、お酢につけるとピカピカになります。10円の価値はそのままですが、ピカピカの10円玉にはつい目が行きますよね。外見を磨くって、そんなことかもしれません。
とはいえ、いきなりピカピカにオシャレするのもアレでしょうから(笑)、「おしゃれ コーデ」みたいにググッてみて、マネできるところからちょっとずつアイテムを増やして行ってはいかがでしょうか。
いい出会いがありますように!
golden shore / spinster cardigan
【参考文献】
・『影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか』(ロバート・B・チャルディーニ著、誠信書房)
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今日も最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。
咲坂好宥
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